宮城県

宿で朝食をいただいた後,宿のご主人と軽く話す.私が被災地を見て回ると言うと,女川町立病院へ行くことを提案された.高台にある病院で,その 1F から 2F まで津波が到達したらしい.津波の高さを実感できるとのことだった.

女川町

というわけで,女川町地域医療センター(旧女川町立病院)へ向かった.実際に見てみると,病院は町を一望できる高さにあった.こんなところまで津波が押し寄せては逃げ場などあろうはずもない.顔がひきつる光景だった.

女川町地域医療センター駐車場から. 女川町地域医療センター

右端の建物の 1F から 2F まで津波が押し寄せたという. 女川町地域医療センター

大川小学校跡

それから海沿いを走り,大川小学校跡に到着した.津波によって児童教職員のうち 7 割が死亡あるいは行方不明となったらしい.校舎は廃墟と化していた.子供たちが元気に過ごしていたであろう痕跡が見えるだけに余計にもの悲しい.献花台や墓標には絶えることなく人が訪れていた.

大川小学校跡1 大川小学校跡2 大川小学校跡3 大川小学校跡4

岩手県

奇跡の一本松

それから南三陸町,気仙沼市を抜け,岩手県陸前高田市に入った.そして,かの有名な奇跡の一本松を見に行った.すっかり観光地化されており,一本松が客寄せパンダと化していた.もちろん,観光地となることでお金が落とされ復興が進むのは喜ばしいことだが,被災の爪跡としての役割を果たしているかと言われると疑問が残る.

バス停「奇跡の一本松」 奇跡の一本松

ライダーハウスばるかん

日も傾いてきたので宿を探したが,どうも岩手の沿岸部には空き部屋がないらしい.おそらく復興関係で埋まっているものと思われる.内陸部を探した結果,奥州市にライダーハウスがあったため,そこにお世話になることにした.陸前高田市から峠を越えてライダーハウスばるかんに到着した.オーナーさんが気持ちよく迎えてくださった.宿泊者は私の他には自転車の方 1 名だけだったので, 2 人で旅の話などをしつつ夜が更けていった.